『ドラキュラ公』ヴラド・ツェペシュ (叢書 中世異端のコスモロジー)



『ドラキュラ公』ヴラド・ツェペシュ (叢書 中世異端のコスモロジー)
『ドラキュラ公』ヴラド・ツェペシュ (叢書 中世異端のコスモロジー)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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大国政治の波に翻弄される小国の苦悩の物語

 今さらドラキュラもないだろうと言われそうですが、コストヴァの「ヒストリアン」を読み、もう少しルーマニアやバルカンの歴史を知りたいと思いました。土地勘のない分野でもあり、教科書チックでない良い本はないものかと思っていたところ、本書のあることを知り、早速購入して読んでみました。
 内容的には、後にドラキュラと言われたワラキア公ヴラド3世の評伝です。東ローマ帝国滅亡の余波おさまらぬ15世紀の後半、「征服者」メフメト2世のトルコ軍はバルカンから東欧にかけて侵略の触手を伸ばしつつあります。ワラキアはそうしたトルコの膨張の矢面に立たざるを得ません。後方には強勢を誇るハンガリーが控え、常にワラキアに対する干渉の機会を狙っています。そうした中、ワラキアは東西二大勢力の間を行ったり来たりしつつ、自国の主権と安全を確保するため苦渋に満ちた歩みを続けるのでした。
 ヴラド3世は、そうした小国に生を受け、トルコでの人質生活をはじめ、大国間のパワー・ポリティクスの谷間で数奇な人生を送ります。しかし、彼の強烈な個性と苛烈なリーダーシップは、大国による翻弄を拒み、主権とイニシアティブを発揮してバルカンの歴史に花を添える活躍をすることになります。
 国内の政治的統合のための苛烈な統治は、後世にドラキュラ伝説を遺すこととなりました。ヴラド3世が残忍酷薄な性格であったのは事実かも知れませんが、本書は、彼の歴史的役割に積極的な光をあて、彼のイメージを一新する試みと言えます。語り口も平易であり、ノンフィクションとして読んでも楽しい作品です。大国の間に位置する小国の生き方なども含め、考えさせられることの多い一冊でした。
良かった

ヴラド公が元々好きで買いました。これまであった色々な説や情報をまとめ、更に周辺国家の情勢や、政治的な駆け引きの推測や、当時の人々の一般的な感覚を織り交ぜて内容が濃かったです。特にヴラド公以外の人間達も画一的に推測するでなく細かく推測して紹介しているのが良かったです。これでもっと詳しく資料の引用が注釈で付いていると良かったのですが。



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